今週は寒い日が結構ありましたね。どうも服装を2回ほど間違えて、めちゃくちゃ身体を冷やしてしまったようです。バスも窓空いてるからめちゃくちゃ寒かったんですよね。
それがたたったか、なんか体調不良な予感。頭痛いです。若干風邪っぽい感じがします。このコロナ禍の中、風邪っぽいのはいやですねえ。。。
というわけで、どうもギターの練習も作曲も力が入らない。。。しかしロキソニン飲んで頭痛取れたらすこし元気が出てきた。
というわけで機材研究をしてみました。バスコンプ比較です!
比較するバスコンプ
SSL SiX Gシリーズ Bus Comp
ブログには全然書いてないのですが、このミキサーを使っています。発表した時からこれはやべえ、、、と思って発売後、即予約して導入していたのです。
このSiXについてはまた改めてどっかで書くとして、今日のところはバスコンプの話です。写真右上のあたりに書いてあります「G-SERIES BUS COMP」と。
SSLのGシリーズ・バスコンプといえば、定番中の定番コンプで、数多くのハードウェア、プラグインでクローンが作られています。名機ですね。
SiXに搭載されているのはそれの簡略版、とはいえGシリーズのコンプがついてるとなれば使わない手はありません。
このSiXはSSLのマイクプリ、EQ、コンプ、Gシリーズコンプが搭載されているという、驚きのゴージャス多機能コンパクトミキサーです。これだけの内容なので、ミキサーということを無視して、普通にアウトボードとしても考えられます。これは本当にすごい機材なので記事に書きたいと思ってるのですが、書くべきボリュームがすごすぎて取りかかれないままでいます^^;
それにしてもこのところのSSLはDTMerに刺さる製品を次々に出してきますねえ。人によってはそれを堕落と呼ぶのかもしれませんが、私的には大歓迎です。
Shadow Hills Dual Vandergraph
下の記事にも書きましたが、先輩から永久レンタル中のShadow Hills Dual Vandergraph。これは本当にかっこいい音がします。
机を新調して以来、ほぼ毎回使っているSHDV(Dual Vandergraphのこと)。
ズシっと重心が下がり、もりもりっと音がマッチョになります。これを通せばなんでも1段階カッコ良い音になると言う魔法のようなコンプですね。
UAD2 Shadow Hills Mastering Compressor
実機はまさに雲上ブランド。ということもありプラグインで大人気のステレオコンプです。オプトコンプ+Discreteと呼ばれるVCAコンプがシリアル接続されています。
上で書いたDual Vandergraphは、このSHMC(Mastering Compressor)のDiscrete部分を切り出したもの、、、とも言えるので、以前から比較してみたいと思いました。
もっともSHDVはトランスの変更はできませんし、アタックやリリース、レシオもプリセットです。しかしみてみると、SHDVの設定値は、SHMC(ややこしい)でも再現できそうなので同じセッティングにしてみました。(下の画像はデフォルトのもの)
ドラム音源で比較
BFD3のGrooveをつかって比較してみます。
−1dB程度の薄いコンプ、最大で−5〜6dBくらいのリダクションのコンプ、それから思いっきり突っ込んで潰す3つのパターンでやってみます。
普通は、作ってる曲にマッチするように調整するわけですが、今回はそういうことではないです。上記の三つを所与の条件として、その上でどういう違いがあるのかな、という検証です。
まとめ動画はこちら。
動画だと飛ばし飛ばし比較しないといけないので、下に音声ファイル貼っておきます。なお、それぞれのコンプA、B、Cは同じ機材です。
-1dBの薄いコンプレッション
<オリジナル>
<コンプA>
<コンプB>
<コンプC>
−5〜6dB リダクション
<オリジナル>
<コンプA>
<コンプB>
<コンプC>
最大に潰す
<オリジナル>
<コンプA>
<コンプB>
<コンプC>
コンプA、B、Cの答え合わせ
結果発表
さて、どれが何だったか書く前に前提を。
これらのファイルはコンプ処理をした後、ノーマライズしています。つまりピークが揃っている状態です。
にもかかわらず聴感上の音量はかなり異なって聞こえますね。各コンプの特徴、処理の結果が違うからですね。
音質の違いを比較するという意味では聴感上の音量を揃えようかとも思ったのですが、コンプの個性の比較という意味では、まあそのままでいいか、、、と思いましてそのままにしています。
上の各オーディオファイルのボリュームが調整できるので、同じような音量でどう聴こえるかかを試したい方は各自調整お願いします^^
さて、ではモデル発表です!
コンプAは、、、
、、、
、、、
SSL SiXのGシリーズ バスコンプでしたー!
マニュアルによるとRATIOは4:1のようです。アタックとリリースは記載がないのでわかりません。
アタックが鋭くなりますね。フィル部分のバスドラムやスネアがパン!と鋭く響き、メリハリと元気が出る感じがあります。
コンプB、Cに比べるとすこし高域が落ちてる感じがあります。オーディオインターフェースからSiXにおくるケーブルがあまり良いケーブルではないことが影響してる可能性は否定できない。SiXからインターフェースに戻す部分は問題ないです。
これについては今後の検証が必要かな。
さて、コンプBは、、、
、、、
、、、
SHDVです!
ひときわ音量がでかいので良く聴こえちゃいますね。音圧の高さは3種類のコンプの中でダントツです。-1dBの段階でも他のコンプよりもはるかに音圧が高まるので、メーター読みよりもリダクションされてるのかもしれません。
また、そもそも通すだけで重心が下がる感じがあります。ドスっと下が効いてきます。サイドチェインをONにすると一段と迫力が出まして、とにかくかっこいい。
手放すというのは考えにくいので、やはりこれは買い取るしかないか。
ちなみに、セッティングはレシオが4:1。この時アタックとリリースは10msec/500msになります。
SHDVでは、完全にプリセットになっており、マニュアルによると次のような数値になってます。
レシオ | アタック | リリース |
---|---|---|
1.2:1 | 10 msec | 0.1 sec |
2.5:1 | 30 msec | 0.5 sec |
4:1 | 10 msec | 0.5 sec |
8:1 | 0.5 msec | 0.25 sec |
これなんでアタックとリリースで単位が違うんでしょうね。なんかわかりませんが、マニュアルにこうあるのでこう書いておきます。
さて、こうみると8:1ではアタックタイム0.5msecかあ。意外に速いんだな、、、と思った次第。
これまではほとんど1.2:1の設定で軽く針がふれるかどうか、くらいが一番メインの使い方だったので8:1とかあんまりやったことがなかった。
今後はもうすこしいろんな使い方をしたいと思います。
さて、残るはコンプCですが、消去法ですね。
最後のコンプCはUAD2のプラグイン版Shadow Hills Mastering Compressorです。
SHDVと比べたかったので、レシオは4:1。アタックも10 msecにリリースも0.5secであわせています。画像のキャプチャは後から撮ったのでデフォルトなのですが、録音した音源は、SHDVの設定、つまりレシオ4:1でアタック10msec、リリース0.5secに合わせています。
ちなみに、マックス突っ込んだバージョンですが、正確にはマックスではないです。かなり手前でとどめています。思いっきり突っ込むとあまりにぱつぱつになって聞けたものじゃないので、大体SHDVと同じような針の動き方になるように調整しています。
SHDVとSHMCの違いについて
さて、SHDVはSHMCのディスクリート部分のみを切り出したコンプなのか?
実際、音全体の傾向は似た感じがあります。ただ、SHMCのほうがもっとアタックが鋭く出てくる印象です。
一方でSHDVは、とにかくマッチョになりますね。これはメーター読みよりもリダクションされてるのかもしれません。その結果、プロセスした結果をノーマライズすると音圧はSHDVの方が大きくなりますが、聴感上の音量を調整して近づけると、この二つは結構似てるかなあという印象。
なんですが、SHDVのほうがより低音がずしっとしてる印象です。この辺はハードウェアならではなのかもしれませんね。実機はどうなんだろう。。。
とりあえずSHDVの良いところは、使い方が簡単なところです。ざっくり使って良い結果が簡単に得られる、という点においては自分の機材(まだ人のものですがw)においてNo.1な感じです。
まとめ
音圧に差が出たので、並べると音量のでかい分だけ単純にSHDVが良く聴こえると思います。しかし音量を揃えるとSSL SiXのパンチのある感じもすごく良いです。
このドラムループの後半のフィル部分のスネアがわかりやすいと思うのですが、SSL SiXの鋭くソリッドな感じはかっこいいです。
SHDVはソリッドというよりはもっともちっとかかるというのかなあ。SSLのような鋭さはなくもっと柔らかいですが、その代わり、全体の厚みが増す。
鋭いアタックでキレ良くする場合はSSL。マッシブに分厚くするならSHDVという感じかなあ。
いやー、アウトボード楽しいなあ。沼ですねえ、これ。
コメント