Kemper Driveを軽く試した【Kemper 8.0.5】

つい先日、KemperのOSが8.0.5にアップデートされました。今回の目玉は「Kemper Drive」と「Full OC」という歪みエフェクトですね!

Kemper Driveは、公式マニュアルによるとこんな説明が書いてあります。ちょっと引用します。

我々は、それらのオーバードライブ・ペダルをひとつひとつ個別に再現するより、全をカバーできるオーバー・ドライブ をひとつ提供する方が話が早いという考えに至りました。

そこでそれらのオーバードライブ・ペダルに共通の要素と、個別の特徴を同時にカバーできるひとつのオーバードライ ブ・エフェクトを目指しました。しかもそれらのサウンド・キャラクターやスウィート・スポットをたった二つのパラメーターでシンプルにコントロールできるように設計しました。その結果、オリジナル機にも無いフレキシビリティをも備えるものになりました。

公式マニュアルより

Kemperではこれまで、チューブスクリーマーを意識した”Green Scream”とか”Mouse”というようなオーバードライブのエフェクトを追加してきましたが、Kemper Driveはもっと野心的ですね!

そして、Kemper Driveのリファレンスとなっているのは以下のペダルたちです。

• Ibanez® / Maxon® TS808, TS9*
• Klon® Centaur*
• Boss® OD-1, SD-1*
• Marshall® Bluesbreaker MK1*
• Analogman® King of Tone*
• Timmy® Overdrive*
• Horizon® Precision Drive*

お。。アナログマンのキングオブトーンがある。遠い過去に弾かせてもらったことがありますが、改めて弾いてみたいオーバードライブですね。

ケンタウロスと似てるか比べてみた

さて、Kemper DriveのプリセットにはKlon Centaurがあります。せっかくなので実機と比べてみます!

アンプはKemperで、自分のFriedman BE-100のクリーンをプロファイルしたものを使っています。

まずはアルペジオフレーズ。次にじゃかじゃかコードを弾くやつで比べて見ます。プリセットはKlon4というのを使いました。それと同じくらいの歪み感が出るように実機のケンタウロスを調整しました。

(追記)

あとで公式マニュアル見たら、Klon4が実機でどんなつまみ位置か、ちゃんと載ってました。

これに対して自分が耳で合わせたのがこれ。

ぴったり!とはいえ、ボリュームの位置はだいぶ違いますね。。。これは聴感上、同じボリュームに合わせたらこうなりました。

下のオーディオファイルは録音したままであり、レベルの調整もなにもしてません。Logicで録音してなにもせずにそのまま書き出しています。

アルペジオフレーズで比較

エフェクトなし

本物ケンタウロス

Kemper Drive プリセット”Klon4”

ちょっと重心がちがいますね。Kemper Driveのほうが明るい感じはします。低音は実機のほうが出てますね。

次にコードストロークで比較してみます。

コードストロークで比較

エフェクトなし

本物ケンタウロス

Kemper Drive プリセット”Klon4”

自分の感想

似てるか似てないかで言えば、個人的な感想としては結構違うかな、と。少なくとも、Klon4プリセットと本物ケンタはそんなに似てない。

Kemper Driveのほうは高音のほうでシャリシャリと歪みの粒が細かいですね。 

自分的擬音で表現すると、上の音声ファイルでもそうなのですが、Kemper Driveは、高音の方で「シャーーーー」と鳴っている。実機の方は「ギョーーーーーー」と鳴っている感じです。

そのせいで、実機ケンタにくらべてKemper Driveは柔らかいドライブ感に感じます。これは本質的な歪みの質の違いなので、ちょっと高音がどうとか、やや低音がどうとかいうのとは違う次元の違いかな、と。

また、音のハリ感や押し出しの強さも足りないと思いますが、Kemper外から繋いでいるのと、In the Boxでやってるのとはもろもろ条件が違うと言えば違うので、公正ではないかもしれないです。

さて、そんなに似てない、、、と思いましたが、だからといってKemper Driveの音色が悪いのかというと別にそんなこともないですね。これはこれでいい感じであります。

Kemper Driveの操作

 Kemper Driveは特定のモデルをモデリングしておらず、いろんな歪みペダルの特徴を二つのパラメータでコントロールしようとする野心的なものですね^^

この「Difinition」と「Slim Down」をいじると歪みの質が変わってきます。

まだちょっといじっただけなのではっきりとしたことは言えないのですが、なかなか面白いです。

Kemper Driveは、実機に似てるかどうかというよりは、この2つで歪みの質をコントロールして「自分好みの歪みを作る」ような使い方が面白いし良いかなあ、という感想です^^

ちょっといじった感じだと、クランチの感じがわりとイケるかもしれない・・・?と思いました。これはもっといじってみないとわからないけど。

あと、Klon4プリセットはあまり似てないと思いましたが、DifinitionとSlim Downをいじると、歪みの質をもっと粗く硬質にしたりゆるくしたりできるので、もっと似せられるかもしれないなあ、、、と思いました。

この2つのパラメータはKemperがいうように、微妙だけど確かな違いをもたらすので非常に面白いですね。変化がなかなか微妙でスムーズでありながら、やはりはっきりもしていて、アナログの機械をいじってるような雰囲気があります。いじりがいがありそうな感じです。

OCDのモデリングが割と好きかも

今回、Kemper Driveに加えてFulltone OCDモデリングが追加されています。これが結構気持ちいい感じに歪んで好きな感じです。

いやあ、こうなると実機が気になりますよね。

もちろん弾いたことあるのですが、もうどんな感じか忘れちゃった。。。

今、ペダルは断捨離をどんどん進めているのに。。。なんでこうエンドレスなんでしょうねえ。まさにギターの無間地獄。

さて、Kemper Driveに話を戻すと、まだよくわからないけどなんとなく良い感じはある。プリセットがたくさん用意されてるので、明日以降、そこから検証していきたいと思います。

コメント

  1. う〜さん より:

    なるほど、勉強になります。
    何か追加されてるな〜と思いながら使ってみましたが、よく分からんな〜ってなっていました笑

    この記事を見て改めて使ってみましたが、似ているかどうかと言うより音は良いですね!シンプル操作で幅広い音色が作れるのは面白いなと思いました。

    • nico nico より:

      面白いですよね! DifinitionとSlim Downいじってると、ちょっと低音が重たいなーとか、ちょっと詰まった感じがするなーとかいうのを調整できて、自分好みの感じにできたのですごい面白いし音いいなと思いました^^