前回のhideのコピーをしたライブでのこと。
主催者バンドのドラムの方が、以前参加していたアニソンバンドのドラムの方でした。そのご縁で誘っていただいたのですが、なんと我々「ぱちもん」以外が全てオリジナル、という大層アツいライブでした。
しかもリハを聴いてるとみんなうまい。
こうなると、妙なプレッシャーというか引け目を感じる。
なんかコピーな自分たちがダメ人間に思えるから不思議ですww
その主催者から事前に、「バンド入れ替え時に次のバンドの紹介MCをするから、ここを聴いてほしいとか、見所とかをまとめて提出してください」という宿題があったのです。
えー。。。
特にないんですけど。。。
というやや面倒くさい気持ちを抱えつつメンバーと話してたらちょっとアイデアも湧いてきて、じゃあ、転換時に流す動画まで作るか!と一瞬燃え上がったのですが、仕事が忙しく、すっかり忘れて当日を迎えました。
主催者「MC用のアピールポイント提出お願いします」
わたし「・・・う?・・・すいません、忘れました。リハ後に書きます!」
あわよくば、忘れたならしょうがないですね、で済まそうと思ったのですが、あんまそういう感じでもなかったので、リハ後にランチしながら書こう、と。
わたし「参考までに、みなさん、どれくらい書いてます?分量的には?」
主催者「こんなかんじですねー」(といって紙を見せてくれる)
あー、、、わりとみんな書いてる。
正確じゃないしどのバンドか見えませんでしたが、説明文の後に「聴け!俺ら!魂だ!漢だ!ぶっ飛べ!」みたいな様相のものを大量に書いているなど、気合いのはいったおふざけ感を感じる。
みんなわりと分量書いてるな、というのと、比較的おふざけ感が許されるかも、というインプットを元に中華料理屋に行きました。
そこで、我々「ぱちもん」というバンドです。いままではイエモンのぱちもんを量産して来ましたが、この度は、hideのぱちもんを臆面もなく生産することにしましたよ。これからも、いろんなアーティストの「ぱちもん」を量産すべくがんばります、みたいなやつをザクっと書いた。
まあこれでいいかと思ったのですが、ベースのOMRさんか、マーラさんかゆーすけさんか忘れましたが、3人のうちの誰か「ほら、いつぞやハマってたカズオ・イシグロ風に書いたらどうですか?」
あー、それは面白い。
面白い・・・が、あれ一人称だし、ちょっと難易度めちゃくちゃ高い割に誰も気づかない可能性大。
そうしたら、また3人のうちの誰かが「じゃあ、いつぞや書いてた村上春樹風でどうですか?」
あー、、、それは、、、いける、、、かも?
(村上春樹さんおよびファンの方すいません。。先に謝っておきますw)
このノリならバンド紹介できそうな気がした。
なんとなくスイッチが入ったので、がっと書いてみた。(下は微修正後の完成版ですが、ほぼこんな感じだった)
「しょせん偽物だから」。
僕はいつからか、周りにこうやってエクスキューズすることで、自分を守ろうとし始めたように思う。多分、ずっと、前から。
「偽物だっていいじゃない」。彼女は軽やかに笑いながら言った。
「イエローモンキーの偽物。X Japanの元ギタリスト、Hideの偽物。そうやって偽物をやり続けて何が悪いの?」
「僕も最初は、それでうまくいくと思ったんだ。本当にね。」
「一体、何が問題ってわけ?」
「そう、単純じゃ無いんだ」
「いいえ。単純よ。よく考えてみて」
彼女はじっと僕の目をのぞいて、確信を持ってこう言った。
全ての楽曲は誰かの一部の模倣にすぎない。
だから、別に問題は何もない。
僕は楽しんでる。それは間違い無いのだから。
時間があればいろんなものを参照しながらもっとこなれたものができたと思う。特に最後の2行は春樹っぽいリズムに欠ける。が、まあなんとなくそれっぽい感じになったのでOKだ。そんなに完成度が必要なものではないしw
しかし、書きあがって読んでみて思った。
これはバンドの紹介文として提出するものだ。
・・・
うざい。
これ、すごいうざい!!!
自分が主催者だったら、こんなの提出してくるやつ、ちょっとうざいな、と正直思うであろう。
それにこれを読まれてる間、自分たちは幕もおりない舞台上でもくもくとセッティングしてるのだ。
堪えがたいwww
読めと言われる方も気の毒だ。どんなテンションで読めばいいのか。
というわけで、最初に書いた以下の文章をボールペンで清書して提出した。
はじめまして。「ぱちもん」です。
もともと、「イエローモンキー」のコピー、もとい「ぱちもん」を量産してまいりました。
今回は、X Japanの元ギタリスト、惜しまれつつなくなったHideのソロ曲を中心に偽物、もとい「ぱちもん」の生産を予定しています。
今回、オリジナル曲を演奏されるバンドがほとんどの中、世界の工場として、堂々と「ぱちもん」の生産をして参りたいと思います。
なにせよ「ぱちもん」、かつ安価な贋作なので、オリジナルとの見分けは容易につきますのでご安心ください。
有名な曲の「ぱちもん」も演奏しますので、みなさん一緒に歌って、楽しんでいただければと思います。
どうせ誰も聞いてないし、これくらいが収まりがよかろう、と。我々「ぱちもん」の由来と本質と低クオリティを的確に描写してるじゃないか。
で、本番。いよいよ転換のタイミングが来た。一応自分で書いたので気になって聞いていたら、、、
・・・なんと・・・?
・・・まさかの、、、
超アドリブだった。
全然、文章読んでない。
2名がこの紙をみながらアドリブでトークしてくれてましたwww
だとしたら、私が提出したものは、たいそう読みにくいだろう。
こうなると知ってたら、普通に箇条書きでポイントだけおさえて書いたのに。。。
途中までイエモンの曲やることになってたしww
次回同じことがあったら箇条書きでバンドプロフィールをさらっと書くか、「このまま読んでください!」と言って渡すかどっちかにしようと思いますw
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