運命の人

作家の山崎豊子さんの大ファンなのです。
先日、お亡くなりになりましたが、心からご冥福をお祈りしています。

最後の作品となったこの「運命の人」。

なんとなく、この本は手が伸びなかったのですが、山崎豊子ファンとしてはやはり読まなくては、ってことで数日前に読了。

テーマ的に非常に政治的なので、その部分の感想を述べるのは差し控えます^^

純粋に小説というエンターテイメント的側面の感想としては、

うーむ。どの登場キャラクターもあまり魅力的に感じず、感情移入できなかった。

「白い巨塔」や「華麗なる一族」、「不毛地帯」などなど、キラ星のごとき過去の名作に比較して、登場キャラが弱い。。。

外務省秘密漏洩事件について書いてるわけで、この事件を中心に据える以上、小説的な再構成ということが難しかったんだろうなあ、という印象です。

さて、この小説内に、かのナベツネさんをモデルにしたと思われる大物記者が登場します。原作ではニュートラルに書かれていると思うし、大物敏腕記者っぷりを思わせるわけですが、これがテレビドラマ化した際に、ずいぶん悪ノリして、金に汚い、たかり記者のような描き方をしたようです。

それにナベツネさんが激怒して、自ら筆をとって週刊誌に寄稿したらしいので、グーグル先生で検索して読んでみました。
これがまた結構、面白いし、説得力もある。

しかし紹介してくれたページにもあったのですが、彼がほんとに怒ってるのか、番組の宣伝をしてあげてるのか、自己PRなのか、その全てなのか、、、いろいろ味わい深く、やはり常人ではない感じが漂いますw

そろそろまた「白い巨塔」読もうかな。。。

気に入った小説、映画等を定期巡回するタチですw

—–

コメント