いやあ、すごい試合でした。良い試合でした!
結果は多くの方の事前予想を覆す齊藤裕の判定勝利!!私自身は、与えたダメージ量で朝倉未来の判定勝利と見えたのですが、実際は意外なことに3−0で齊藤。しかし斎藤勝利だとおかしいということはなく、どのポイントをどう見るか、、、という様々なトピックを格闘技ファンに問うことになった良い試合だとおもいます。一つ言えるのは、判定がどっちに転んだにせよ、かなり拮抗した試合であったということです。
その僅差の勝負を制した斎藤選手の勝利を一言で言うなら、「齊藤選手の気迫勝ち」です。
まだ昨日のLIVE放送を1回見ただけなので、見直すとまた違う感想もでてくるかもしれませんが、とりあえず昨日みてどう思ったか、ということで^^
試合の感想
1Rは、お互いに様子見という感じでした。齊藤のカウンターがヒットするものの、全体を通じて、いつも通り朝倉未来が距離をコントロールして的確な打撃を当てていたと思います。ラウンドとしては朝倉未来のラウンドだとおもいますが、金的が悪印象ではあります。
それにしても、朝倉未来は、いつもほど簡単に後ろに下がらず前への圧が強いです。これは、、、1年前の試合よりも強くなっているという印象。1R終わった時点での感想で言うと、朝倉未来がこの感じで試合をコントロールして勝っちゃうかな、、、と思いました。
2Rは斎藤選手が深く踏み込んできました。パンチだけでなくキックにテイクダウンと攻撃が散ってきました。これはいつもの朝倉選手のような感じともいえる。朝倉選手は珍しく戦法が固定化してるようにも見えました。
こうして2Rは徐々に斎藤選手の強打もヒットしてきて、流れが変わってきました。2Rは斎藤選手のラウンドだと思います。それにしても最初のブレークは適切だったと思いますが、2回目はちとブレークは早いですね。とはいえ、あそこから斎藤選手が展開が作れたかと言うと難しそうではありましたが。
さて、ここまで互角だとおもいます。3Rとったほうが勝ち、、、と思うと緊張が高まります。
さて、3Rの朝倉選手はこれまでのように、やや距離をあけてきました。斎藤選手の方が積極的です。朝倉選手の打ち終わりの右のカウンターは警戒されたのか、惜しいと言うレベルにも行きませんでしたね。そして齊藤選手が深い打撃の踏み込みからテイクダウン!これはすごい!
朝倉選手の腰が強いといっても、ここまで深くタックルされたらどうしようもないです。ただ、せっかく倒したのに斎藤選手はクラッチをしてるだけで特に動きがありません。さて、どうなるか、、、と思ってるとなぜかブレーク。
・・・うーん、これはちと早すぎる。解説の方もちょっと呟いていましたが、この早めブレークはちょっと興醒めですね。とはいえ、2R同様、展開はなさそうな雰囲気ではありましたがもうちょっと見ても良いところだったと思います。まあでも斎藤選手もクラッチしてるだけで全然動きがなかったからしょうがないといえばしょうがない。
さて、終盤、このまま動きがないと朝倉選手判定負けか。。。と思ったところで踏み込んで強烈な左がヒット!斎藤選手がよろめいて膝をつきます。
そこからの怒涛の打ち合いはすごかったですね!斎藤選手の打撃もヒットしますが、朝倉未来の的確な打撃で再度、齊藤選手、腰が落ちます!しかしすぐ立ち上がってきます。
最後、朝倉が斎藤の片足を掴んでテイクダウンへ!この試合、最初の朝倉選手のテイクダウン・トライです。グスタボ戦のように試合中、もっとタックルを混ぜれば良かったのに、と思います。
そして3R終了!
3Rは与えたダメージで朝倉未来がとったと思いました。そして試合自体は、このダメージ量によりトータルで朝倉選手の判定勝ちと思いました。
判定について
しかし勝利したのは青の齊藤選手!
どちらに勝ったにせよ、3-0判定はないと思っていたので意外でした。
これは、齊藤選手が試合を支配した、という見方だとおもいます。私はフィニッシュに近い、つまり与えたダメージ量で朝倉選手と見ました。
試合後の両者をみれば、大ダメージの齊藤選手と、ちょっと顔が腫れている程度の朝倉選手という感じだったので、3−0齊藤勝利というのは自分としては素直に腹落ちはしませんでした。
しかし1Rの金的のこと、2Rのロープ使用による警告なども朝倉選手の判定上のマイナスになったかもしれません。
たしかに齊藤選手が2R以降、積極性で上であり、テイクダウンも含めていろんな局面でポイントを取りました。しかし有効な攻撃という意味ではそう大差なかった気もします。そんな中、最後、齊藤選手があんなに激しく打ち合ってきたのは、彼自身、自分が優勢かどうかなどさほど意識せず、とにかく全局面で勝ちにいくと言う貪欲さだったように感じます。ひたむきで、とにかく熱いものを感じました。
それと比較すると、朝倉選手はやや保守的だったかなという感じもしますね。
この気迫の差が、今回の勝負・判定の差になったかなあ、という印象。
なんですが、このダメージの差を無視していいのか、、、とちょっとまだ引っかかるものはあります。
まあしかし判定は判定。勝負は勝負。齊藤選手が試合後のインタビューで言ったように、紙一重の勝負だったと思います。
齊藤選手は確かにめちゃくちゃ強かったです。技術とパワーももちろんのこと、なにより、気持ちの強さがすごくよく伝わってきました。
扇久保 vs 瀧澤 や白川 vs. 朴さん
いやー、この試合も面白かった。扇久保選手は地力を見せました。
さて、試合入ってまず思ったこと。
瀧澤選手は背が高くリーチがあるのに、猫背になって顔の位置が扇久保選手に近い感じで構えているので危ない、ということ。
これだと、扇久保選手は殴れるし蹴れるな、と思いました。結果、扇久保選手のハイキックが炸裂しましたね。瀧澤選手は、金太郎戦でみせた打撃の迫力があんまり出せませんでしたね。。。
白川選手と朴さんの試合は、なんというか切なかったな。
白川選手の攻撃は、起こりを完全に読まれていました。そう言う意味では技術的には完封されていたのですが、年齢差からくる身体の強さを覆せなかった、、、という印象。
白川選手は諦めずに戦ってその点は偉かったと思いますが、年齢が近かったから勝てなかったでしょうね。
まさかの朝倉未来敗戦でフェザー級おもしろくなってきたかも
予定調和が狂いましたねー。
朝倉未来は負けはしたものの、修斗王者と互角のレベル、つまり国内トップクラスであることは証明されたと思います。また、この判定の見方についても、朝倉派・斎藤派に別れるはずです。もう一回やったらどうなるかわかりませんね。
ただ、仮に今回、朝倉未来が勝利していたとしても、齊藤選手と互角という評価だと思います。
ですから、今回の判定がどうあれ、この試合によって、今まで頭ひとつ抜けているという扱いを受けていた朝倉未来が、1段階下に降りて、国内チャンピオンクラスと同列に序せられたことだとおもいます。
ファンとしては敗戦は残念でもありますが、内容的に、負けた、敵わなかった、という印象はない。判定に嫌われたというか、剣道や柔道など、審判が必要な競技ではよくあることです。
この敗戦によって、逆に今後のフェザー級戦線は面白くなったともいえます。
RIZINの2021年は、1年かけてフェザー級のGPしかないでしょう!そこでのメインストーリーは、朝倉未来の逆襲という演出になってくるわけなんですが、他にもフェザーの強者がたくさんいるそうなので、そういう選手がたくさん参戦して盛り上がる感じで是非やって欲しいです。
流石にダイレクトリマッチはちょっと、、、ないなあ。それは許してしまったら、いくらなんでも朝倉選手ひいきすぎる。
朝倉選手の次戦は摩嶋選手とやるか、、、そうなると、斎藤選手の次戦はクレベル・・・?
しかしRIZINで一回もでてない人がいきなりタイトルマッチってのもねえ。。。海外の団体のチャンピオンなので実績あるとはいえますし、ちょっとずつ露出増えてますからなしではないけど、やっぱいろんな選手含めたトーナメントがいろんな意味で自然だし、盛り上がると思います。
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