594tremの音色比較やった時に、ギターDというやつがあったのですが、これがブログ未公開ギターでした。
実は2年以上前に手に入れつつ、存在を秘していた大物がいたのです。
とはいいつつ、リアルギタ友には結構見せていたし、なにげにライブでも2回使っていますが。
だんだん色々記憶が曖昧になってきたので、ここで記録もかねて記事にしますが、検索エンジンにばしばしひっかかるのも憚られるのでアメンバー限定にしました。
では、、、
召喚します。
・・・
ゴゴゴゴゴ・・・
ゴゴ、、、、
ゴゴゴゴゴ、、、、
ゴゴゴ・・ゴゴゴゴゴゴ
ゴゴーーーーーー!
グゥワオオオオオオオオーーーー!
ドラゴン降臨!!!!
PRS Private Stock 30th Anniversary Dragon Limitedです!
別名、Dragon 2015とでもいうのですかね。
Dragonシリーズは、PRSのフラッグシップ、、、というのかシグネチャーというのか、とにかく特殊なモデルで、Private Stockオーダーでもドラゴンのオーダーはできないようですね。モカのやつみたいなちっこいのは可ですが。
歴代ドラゴンシリーズ
私の知る限り&ざっと調べたところ、Dragonシリーズは、
・1992年 Dragon I (50本)
・1993年 Dragon II (100本)
・1994年 Dragon III(100本)
・2000年 Dragon 2000(50本)
”ミレニアム・ドラゴン”とも呼ばれるらしいです。ハカランダネック。
これまで指板上だけだったドラゴンがボディトップ全面にあしらわれてものすごい迫力ですね^^
・2002年 Dragon 2002(100本)
・2005年 Dragon 2005 (50本) PRSの20周年記念ギター
ダブルネック!!
一時期渋谷のG-Clubに置いてあったのを見ました^^
いろいろ凄すぎ。
・2010年 Dragon 2010(100本) PRS25周年記念ギター
そして、PRS30周年記念としてNAMM2015で発表されたのが、私のDragon 2015。
・2015年 Dragon 2015 (40本)
歴代ドラゴンのどれも強烈ですが、デザイン的にこのDragon2015が一番好きです。
というか、初めて良いと思った、、、というのが正確ですw
30th Dragonの詳細
昔ながらのRPGファンだと、テーブルトークの「ダンジョンズ&ドラゴンズ」というのをどっかで聞いたことあると思います。あれのルールブックのカバーアートで知られるファンタジーアート画家Jeff Easley(ジェフ・イーズリーと読むのでしょうか)に依頼してデザインされたドラゴンだそうです。
ボディトップ全体にドラゴンが描かれ、伸びた尾が指板にまで伸びていく、めっちゃダイナミックな構図です。
ギター的には、Custom24です。
ただし、ボディのアーチ形状は、プリファクトリー時代のスペックだそうで、現行のものよりも彫りが深い形状です。
最近、ちらほらとこのプレファクトリーカーブの個体も出てますね。
個人的にはこの形状、かっこいいと思う。
ワシノスリなんかはもっと丸くなだらかなアーチになってます。
指板はマダガスカルローズウッド。
ネックはマホガニー。
スペック表にもただマホガニーとしか書いてません。
バックは、アフリカン・リボン・マホガニー。
完璧に柾目。
おそらく厳選されていますが、材的にはPRSとしてはごくオーソドックスな構成。
がしかし!
これは音はいい。
非常に明るいサウンドです。
私は若干暗め、丸めのサウンドのギターを好む傾向がある(と気づいた)のですが、このギターはブライト。
そして音量もでかい。
ピックアップは当時の最新である85/15がついてます。
ボディカラーは、「ナイトシェード」というやや青みがかったグレー。
名前までかっこいいですね。ナイトシェード。夜の陰。
・・・調べるとナスの古い言い方という説もありますが、ここでは却下。
電装系は、コイルタップではなく、古いタイプのPRSに搭載されている「スイートスイッチ」が入ってます。
引っ張ると、高域が丸くなってスイートなトーンになる、というものですが、いまいち何に使えばいいのかわからない。。。ふつーにトーン絞るのとどう違うのかもよくわからず。
ボディーアーチがプレファクトリーだからなんとなく合わせたのかもしれませんが、個人的にはコイルタップにしてほしかったな。
ヘッドストックには、「30th Anniversary」のプレート付き。
写真ではわかりにくいですが、このイーグルのインレイに使われている「グリーン・リップル・アバロン」というのはすごくいい。光の反射がめっちゃ綺麗です。
半ば盗難抑制も兼ねてシリアルも晒す。
制作された40本のうちの22番です。
このドラゴンは、#40/40から作り始め、最後の制作が#1になるそうです。
・・・とどっかで読んだ記憶があります。この機会にもう一回確認しようと思ったけど、どこで見たのか覚えてなくて面倒なので割愛。間違ってたらすいません。
まあいずれにせよ、私の個体は真ん中辺で作られたものですね。なので大した違いはない。
とにかくドラゴンはこの凄まじいまでのインレイワークですね。
いっぱい写真貼ります。
ワシノスリとの、トップアーチの角度の違いがなんとなくわかるでしょうか。右のドラゴンのほうが陰影がはるかに強いですね。
このインレイの作成工程がPRSのページにあります。
何個か写真を抜粋。
設計図みたいなのがもっとPRSのページには載ってますが、ほんとすごい。
このDragon 2015のプロトタイプは、アリゾナ州フェニックスのMusical Instrument Museumのギター展示室の展示品となることが決定してるそうです。
購入の経緯と使用方法について
さて、、、
本来であれば、こういう装飾的なギターはあまり自分には関係ないモノ、、、扱いだった。
端的にいうと、「こういうの買うの馬鹿だろ」と思っていた。
なのですが、ことこのDragon2015に関しては、もう馬鹿で結構。馬鹿でよかった、くらいの勢いになりました。
だって、デザインがかこいい。。。これまでのドラゴンはデザインがなんとなく腑に落ちなかったのですが、これはバランスよくかっこいい。
自分の本名にゆかりがあるので、ドラゴンはシグネチャーでもあるし、世界で40本しかない。しかもその40本のうち、半分の20本の個体は茶色バージョンなのでルックス的に好みじゃない。
そういう意味では、自分が良いと思っているギターは世界に20本だ。歴代ドラゴンの中でもっとも本数が少ない。さすがにこういうのは一期一会でもう出会えないかもしれない。。。
しかもここだけの話、価格的にもだいぶ頑張ってもらった。
よし。
「美術品枠」
で買おうと思いました。
ひょっとしたら価値が上がるかもしれないから、美術品買うようなつもりでいればいいのだと。
これはもうギターではない。鑑賞するモノである、と。
こんなの怖くて弾けないし。家宝の刀は実際に戦場で抜かれて人を斬ることはないのである、と。
ちなみに、我が家に「美術品枠」などという予算はないw
そんな枠で買われたのはこれだけであることを付記しておきます。まあ即席の言い訳ですねw
で、美術品としてやってきたドラゴン。
・・・なんですが、買えばどんな音がするのか気になるのが人の性。
家で弾いてみた。他のギターと比べながら。
めっちゃいい音がした。
スタジオ持っていった。
マーラさんが、これは怖くて弾けないっすとかいいながら、すげー強いストロークでガリガリ弾いてるのをみて思った。
これはいい音がする、と。
で、やっぱ楽器だし、使ってなんぼだろ、という路線に変更し、アジカンのコピーバンドKKGの時にさらっと一回使ってますw
そして前回のLUNA SEAコピバンでも使った。
よく試奏の時に貼られる透明のシールみたいなのを貼って、ピックスクラッチを防いだりなど、通常のギターとは全く違う配慮もしているのですが、とはいえ、これだけのギターを弾かないで飾っとくのはやはりあかんだろう、という方向に変更しました。
その結果、、、バックはベルトのバックルによる打痕や擦り傷ができ始めました。。。
おそらく再販の価値は下がった。
が、そもそも買ったギターで儲けようなんて思ってないし、そういう投資的な行動取るならギターなんて不確かすぎるしさほど見込みがある対象だとも思えないので、そんなこと気にするのはナンセンスだと考えを変えました。
やっぱ買ったからには使いたおさねば!
せっかくの機会を存分に楽しむ方向にすることにしました。
もちろん他のギター以上に丁寧に扱うことになると思いますが、今後もスタジオ遊びにライブに機会があれば使いまくろうと思っています^^ フレット減ったら打ち直せばいいし。ちなみに、修理はアメリカ本国に送ることになるらしいです。
次は音について。
この辺の記事で書いているギターDの正体こそ、このDragon 2015でした。
音色の系統としては、やっぱCustom24なので、Bのワシノスリとよく似てますね^^
実際に弾くと、もっとばーんと音がおおきく、ワイドオープンとでもいうような感じです。インレイがすごいギターですが、PRSを象徴するギターだけあって楽器としてももちろんすごいです。すごくないのは例によって私の演奏の腕だけです。。。
ちなみに、記事では、適当な順番でAから名付けていったので、Dになったのは狙ったわけではなくたまたまでしたw
以上、秘蔵のギターDの紹介でした^^
コメント