Kemperの音作り 〜アンプの設定〜

Kemperの導入を検討していたときに心配していたのが、

あるアンプの音を取り込んで、そのまま再生みたいなモノだと結局使えないんじゃないか

というものでした。しかし、このKemperは想像以上にあれこれできるシロモノでした。すごいぞ、ドイツ。

画面中央に、RIG名があります。これはボグナーのGoldfinger 45WにKlonをかませた状態を「プロファイリング」したものだそうです。

液晶下に、「Bass」「Middle」「Treble」「Presence」とあって、その下のつまみがそれぞれ対応しています。まあ、この辺は想定の範囲内。

写真左下の「GAIN」に注目です。

そうそう、これ。これが欲しかった。ちょっと歪み過ぎだとか、もうちょい歪み足したいとか、絶対あると思うんですよね。ギターの差もあるし。

で、このGAINはまあ、期待通りの動きをする訳です。EQもそうだけど、本物のアンプではありえないくらい、効きが良いですw

PODなどのアンプシュミレーターと違うのは、このKemperは、各個別のアンプの回路とか振る舞いをシミュレートとしている訳ではないです。なので、EQやGAINなどを大きくいじると、元のアンプと「似た挙動」を示す訳ではないのに注意です。

ただし!

ただし、ここでも凝ってるなあ、と思うのは、この真空管のサチュレート具合等をいじれるんですね。
 

写真左上に注目です。
「AMPLIFIER」「EQ」「CABINET」と3つボタンが並んでます。

この「AMPLIFIER」を長押しします。すると、アンプセッティングの画面になります。

液晶下部に「Definition」「Power Sagging」「Pick」「Compressor」というパラメータが出てきます。写真にはうつってませんが、右のほうのカーソルキーを押すと2ページ目に移動します。2ページ目のパラメータはこんな感じ。

これらは、プロファイリングしたアンプの挙動を調整するためのものです。

「Definition」を左側にまわすと、古いアンプっぽい挙動になります。逆に右に回すと、モダンな感じ。これは、さっきいった「GAIN」つまみに関連してくるんですね。

例えば、Fender Twinのプロファイルで、このDefinitionを右にいっぱいにまわして、GAINをあげていくと、歪み方がメサのレクチファイファーとかああいう感じの歪み方になって面白いですww

逆にレクチファイアーのプロファイルでDefinitionを左いっぱいにしてGAINあげていくと、古いアンプっぽく割れた感じの音になってまた面白いw

「Power Sagging」は、説明書読むと面白そうです。50%を超えたセッティングにすると、現実の真空管ではありえない挙動になるそうです。説明しだすと長いのですが、要は、数値をあげると、ボリュームをあげる事無く、パワーやハイがあがります。あと、アンプのコンプ感が薄れます。でも、イマイチ自分の中で整理できてません。すいません。

「Pick」はわかりやすい。
ディストーションな音色だと、ピックがあたってる音も結構すると思うのですが、これをあげるとその音が強調されます。要は音色全体のアタックが強調される感じになります。下げるとレガートというかなめらかになる。

「Compressor」はいじったけどあんまよくわかんなかったです。あ、いま説明書よんだら歪んだ音色では影響があんまりないと書いてあった。今度クリーンでやってみよう。アンプ回路内のコンプレッサー的挙動の調整なので、いわゆるペダルのコンプレッサーとかとは別物だそうです。

「Clarity」もおもろい。これをあげると、ダーティーな感じから上品系にニュアンスがかわっていきます。

「Tube Shape」もわりと効き目がわかりやすかった。パワーアンプ部の挙動を調整と説明書にはかいてありますね。あげると、パワーアンプで歪んだ感じがでてきます。

「Tube Bias」はいじったことない、、、と今気づいた。説明書によると、コレをあげると、より早めに歪み始める特性が付与されるようですね。
 

プロファイルしたアンプにたいしてこれくらいいろいろいじれるので、「アンプ」セクションだけでも相当いろいろやれそうです。ざっといじった感じ、相当かわります。

でも、あんまりやってない。これ、いろんなアンプのプロファイルが無料(有料もある)でダウンロードできるので、そっちが面白くてつい、一つの音色を突き詰めることをしないで浮気を繰り返してしまいますww

あ、念のため。
こうしたパラメーターは、Kemper内での音作りのためで、プロファイルしたアンプをシミュレートしたものではない事に注意です。

プロファイルしたアンプは、本物の音色に超似ています。


ただ、GAINやEQをぐりぐりにいじった時に、本物のアンプと同じような音色変化がおこるわけではないということです。でも特徴は維持しながら変化するので、たいしたもんだと思います。

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