超RIZIN3朝倉未来vs.平本蓮 勝敗予想

さあ、いよいよ1週間をきりました!5分5Rラウンドマスト判定というところも発表され、いよいよ決戦ですね!

個人的な勝敗予想とか展開とか書いてみたいと思います。

勢いは平本、、、なのか?

対戦発表後、SNSでは、「今、勢いは平本のほうにある」論が結構あった気がします。今もあるかな?

直近の戦績で言うと、平本選手は、ドミネーター選手に圧勝、斎藤選手に判定負け、YA−MAN選手に判定勝ち。

朝倉選手は、牛久選手に判定勝ち、ケラモフに一本負け、YA-MAN選手にKO負け。

朝倉選手は連敗しており、その内容的に完敗というところで「勢いは平本」論があると思うのですが、うーん、個人的にはあまりぴんときてないです。

朝倉選手のYA-MAN戦の負けは競技が違うのでMMA選手としての評価にはあんま関係ないかな、と思ってます。もちろん良い印象はないですけども。打たれ弱くなる疑惑とかも含めて。ただMMAに関して言えば、斎藤、牛久に勝ってケラモフに負け、なのでこれをもって「落ちた」とは言えないかなと。

一方で、平本選手が斎藤選手に勝っていれば、文句なく「勢いは平本」論に賛成できるのですが、そういうわけでもないので、個人的には今回の対戦にあたって「勢い」というほどの流れはないかなと感じてます。

ただ、平本選手は、成長スピードと言うか、急速にMMAファイターレベルがあがってるのは試合みると明らかなので、そこに期待感がありますよね。

平本選手は待ち剣スタイルを超えられるか?

過去の自分の記事でも書いているし、世の中的にも散々言われてますが、平本選手の「待ち」のスタイルは「上手い」けど「強い」にはならないと思っています。

自分は剣道しかわかりませんが、自分から技前で攻めているからこそ相手の技の起こりにカウンターを合わせられるのです。

平本選手ももちろん技前の攻めをやっていますが、ただ、少し浅い感じがします。実際の技を出す寸前までの間にもう一段階、相手をこじ開けるところが必要だと思っているのですが、その段階で平本選手は待ちになってるように見えます。

相手のアクションに対するリアクションというのは常に少し遅れてしまうものです。斎藤戦での2Rはまさにそういう展開の典型で、かなりがっつりとタックルにも入られてしまいました。また、常に相手の動き待ちでいることが、平本選手にまだKOがない理由だと考えています。パンチ力がないわけではなく、相手のアクションに対するとっさのリアクションで腕と腰の回転で打っている。体重が乗り切らないので一発でそこまで大きなダメージが加えられないのだと思います。それでもあの鋭さなわけですから、あそこに体重が乗っかれば誰でも倒れるはずです。

一方の斎藤選手は、平本選手が流れを取り返そうと前に出てきたところを的確にカウンターを当てていました。あれこそ相手を「使った」攻撃で見事だと思いました。

3R立ち上がりは平本選手から攻撃を仕掛けましたが、あれが良いと思います。自分からの攻撃を軸に組み立てられたほうが相手は嫌なはずです。しかし自分から攻撃を仕掛けるとリスクは大きいものです。特にタックルを警戒しなければならない平本選手は、余計に自分からいけなくなってしまったのだと思います。

しかし、平本選手のそもそものスタイルが待ちなのではなく、MMAにアジャストする過程でそういう段階にいる、というのが私の見解です。

平本選手が、待ちスタイルから脱却できる時、そのときこそ平本選手がMMA選手として覚醒する時だと考えています。

背中がついたときにどうなるか?

平本選手は、テイクダウンディフェンスはかなり向上しており、斎藤選手も結局、寝かせることはできませんでした。

ただ、果たして完全に背中をつけて寝かされたときにどうなるか?

平本選手の待ちスタイルは、MMA選手として上達していく過程の中で仕方のない段階だと思っています。ここ数戦、ガンガンいかずに待ちに徹していられるのは、ある意味で平本選手の忍耐力、作戦遂行力を示すものとも言えるかもしれません。

あるいは、「勝ちたい」よりも「負けたくない」が強いからなのかもしれません。この辺は種類を問わず、個人系の競技経験者ならわかりやすいのではないでしょうか。

ともあれ、プロ格闘家として「負け」は重いので、リスクを減らすためには常にテイクダウンディフェンスの余力を残す戦い方になるのは仕方がない。そのためには自分から仕掛けるよりも相手に先に打たせたところを狙うほうが圧倒的に安全です。

逆の言い方をすると、寝かされた展開は斎藤戦の時点では自信がなかったとも言えるでしょう。その結果、負けない試合はできたけれども、勝てる試合はできませんでした。

あれから1年、グラウンドでの寝技の攻防、立ち上がる力はどうなってるのでしょうか。

vs.朝倉未来でのグラウンド攻防に一定の自信があれば、平本選手は待ちスタイルではなくもうすこし攻撃に重点が移ってくるでしょう。

そしてそれこそが私の願いです。そうなれば間違いなく試合はアグレッシブでエキサイティングなものになるはずです!

試合展開予想1.平本選手が待ちスタイルのままだった場合

平本選手が、基本的に斎藤戦と変わってない場合ですね。

この場合、平本選手からの攻撃はローキックのみですが、これがかなり鋭い。朝倉選手はローキックもらいまくる印象があるので、要注意ですね。とはいえ、試合を決めるほどの脅威にはならないと見ます。

朝倉選手が今回はアグレッシブに行くといってますが、まさかYA-MANのようにはやらないと思いますので、まあ、斎藤選手くらいの感じなのかあなと思います。

そうなると、被弾もするでしょうが、タックルチャンスはかなりあると思います。

この時、斎藤選手は寝かせられなかったが朝倉選手は寝かせられるのか?ここがキーポイントですね。個人的には何回かタックル切られると思いますが、試合中何度か寝かすことに成功する気がします。

朝倉選手が柔術選手のように極めを狙ってくる展開はなかなかイメージつかないので、基本トップキープのパウンドと思われますが、平本選手は寝かされたままということはなく、しっかり立ってくると思います。

しかし毎ラウンド、打撃、タックルで平本選手はじわっと後手にまわり、斎藤戦と同じような展開が続くと思われ、平本選手はどんどん削られていくとみています。

3Rなら、朝倉選手の判定勝ち予想ですが、5Rとなるとどうかなあ。

私としては、4〜5ラウンドに一本、あるいはパウンドアウトで朝倉選手勝利を予想します。

試合展開予想2. 平本選手が積極的に攻撃に出てきた場合

朝倉未来相手ならグラウンドでも絶対立てるし極められない!という自信があるということだと思います。この場合、試合は噛み合ってめちゃくちゃ面白くなりそうです。ぜひこの展開で行ってほしいです。

この場合、平本選手のストライキングの強さが活きてくるのでお互いKOチャンスが多い試合になりそうです。

この時、ストライキングの圧力で下がらされるのは誰なのか・・・?自分としては朝倉選手は試合開始から積極的に攻撃に行くと思いますが、平本選手も前に出てくると知ったら、朝倉選手が途中から少し下がる、下げさせられる展開を予想しています。

その中でタックルを決め倒すことに成功すると思いますが、平本選手は立ってくると思うし、強い打撃を被弾して朝倉選手もダメージを貰いそうです。

平本選手が自分から仕掛ける展開なら、1ラウンドは平本選手が取るイメージがあります。

しかし2ラウンド以降、タックルも混ぜる朝倉選手のほうが展開をつくる立場になり、徐々に、打ち合いがやや少なめの鈴木千裕戦と同じような展開になるのではないかと想像しています。そして、お互い消耗の激しい試合とはなりますが、平本選手は朝倉選手をKOまではもっていけず、組みで展開をつくって攻勢をとった朝倉選手がラウンドマストで優勢をとり、判定で朝倉選手勝利を予想します。

どっちにしても朝倉選手勝利予想にした理由

平本選手が勝つとすると、自分としては以下の3つが想像できます。

1つ目は、普通に打撃の交錯の中でKO。

2つ目は、ドミネーター戦のように、終始打撃で距離を取り、テイクダウンを一切許さずに優勢勝ち、というものです。

3つ目は組みも含めたMMA全局面で朝倉選手を上回ること。

1つ目のKOパターンは全然ありえますね。これは実力差があってもなくても起こり得ることです。これは事前に予想できるようなものではないでしょう。

2つ目のパターンは、打撃で朝倉選手を突き放して、5ラウンドもの間、終始距離を保って中に入れさせない、という展開です。

これは難しいんじゃないかな。。。と思うわけです。

平本選手がどんなに進化していても、朝倉選手をテイクダウンして寝技で極めたり、トップキープし続けるという展開は考えられない。朝倉選手はタックルを無視して戦える中、平本選手がストライキングだけで突き放し続けるとは思えないんですよね。

ドミネーター選手は序盤でダウンさせられて自分を見失ったと言うか、戦い方が乱れたと思うのですが、朝倉選手は自身も、セコンド陣ももしその展開になりそうだったら作戦変更に動くはずです。5ラウンドになったということも含めて、平本選手が突き放し続けるのは無理と見ています。

そうなると組みの展開が発生する、ということになりますが、すくなくとも斎藤戦を見る限り、平本選手は4つは強いですね。ただ、斎藤選手はvs.朝倉戦でもそうでしたが、組んだあと展開を作れる感じではないです。あまりあそこからテイクダウンとってる印象がないです。

その点、朝倉選手のほうが倒す力は強そうに思うのと、半年近くレスリング強化してきたということなので、ただ押し合って膝を刺し合ってブレーク、、、ではなくなんらかの展開を作れそうな気がしています。

またストライキングに話を戻しますが、朝倉選手がSNSでみせたミット打ちなどでは左右移動を含めたコンビネーションブローが印象的でした。朝倉海選手がvs元谷戦で見せたような対平本用のコンビネーションをいくつか用意していると思います。平本選手はそもそも結構被弾するタイプですし、ストライキングでも圧倒的な差をつけられるとは考えてないです。もちろんストライキングでは平本選手有利ですが。

3つ目は自分からタックルにいって朝倉選手をテイクダウンできる、また、グラウンドの攻防でも互角以上に勝負できる、ということですね。これは平本選手の成長スピード考えてもまだ無理と思います。

ですので、事実上、平本選手が勝つためには、一発KO狙い、もしくはドミネーター戦のように突き放し続ける必要があるわけです。

こう考えると、平本選手の勝ち筋は細く、朝倉選手のほうが戦術の自由度が高く、全局面で戦える強みがあるので、朝倉選手が堅実に勝つ可能性が高いな、と私は思っています。

平本選手の成長速度は朝倉選手の地力を上回るのに十分か?

ただしかし!

平本選手は毎試合、成長しています。

この成長が、朝倉選手との地力を覆していれば全く話は別です。

今回の試合の見所はここですね。

これは誰にもわからない。平本選手本人ですら、実際に戦ってみないとわからないでしょう。

それに力の差があっても勝敗はわからない。それが格闘技です。

私の予想は朝倉選手ですが、なんにせよ試合が楽しみです。

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