RIZIN LANDMARK VOL.4 ドミネーターvs.平本蓮 戦感想

めっちゃ興奮した!平本蓮、覚醒?!

まだ1回しか見てないのですが、思ったことをそのまま書いてみます!

アデサニヤ風スタイルで完勝

平本選手は構えからしてまるっきり変わってました。身体を真っ直ぐに立てて、空手的な立ち方。そして圧をじっくりかけて、ドミネーター選手を先に動かそうとしているように見えました。

先に手を出すと危ないという感触があったのでしょう、ドミネーター選手もなかなか入れません。ここの主導権争いは非常に見応えありました。

先に根負け、、、というとちょっと違うかもしれないけど仕掛けたのはドミネーター選手。打撃のトライをするも、平本選手が待ってましたという的確なカウンター。

倒れたドミネーター選手に対して平本選手は一切追撃しません。1回2回ではなく、試合を通じて一回も追撃に行きませんでしたね。徹底しています。

ドミネータ選手としては、ここは追撃にぐわっときてほしいところです。そうなればスクランブルの中でなんとかできるという目算があったと思いますが、平本選手は一切付き合いませんでした。

3Rでかなり効かせた状態ですら一切追撃にいく素振りも見せませんでした。平本選手は今回、圧をかけ続けて相手を先に動かし、そこをショートストレートでカウンター、という作戦でそれを一切の迷いなくやりきって勝ったという感じですね。

テイクダウンディフェンスも完璧と言ってよかったと思います。立ち姿といい、途中の挑発ポーズといい、イズラエル・アデサニヤのスタイルですね^^ MMAだけど自分の攻撃はストライキングにフォーカスして、グラウンドは鉄壁の防御で回避。

結果的には、ドミネーター選手を完封したといっても良いと思います。いやー、すごい!これはすごい!平本選手、強い!という印象を残した試合でした。

相手の出鼻をコンパクトに打ち抜く高い打撃スキル

自分自身は格闘技は未経験、、、厳密に言うと小さい頃ちょっとやってたんですが、語れるほどではない。一対一の対人競技という意味では剣道しかしりませんが、剣道の理解が進むにつれ、ボクシングや格闘技の見るポイントが変わってきました。

レスリング、グラウンドは全然わかりませんが、立ち技、ストライキングに限っては、剣道とも共通点多いなと感じます。

それはなにかというと、実際にパンチ、キックを出す前の技前の攻防です。MMAなんかだと距離感とかプレッシャーをかける、フェイントなんて表現の仕方が多いとおもいますが、要は相手を崩すところですね。

自分から仕掛けるのは大きな隙を作ってしまいやすいのでリスキーです。特に平本選手はグラウンドに持っていかれたくない。平本選手にとって最悪なのは大きく踏み込んだところをすかされてしっかりクラッチされてタックルされることです。こうなるとテイクダウンは防げない。

そこで、今回はそういう展開にならないようにどっしり構えて、自分から仕掛けるということをほとんどしませんでした。ただ圧をかけて、ドミネーター選手に手を出させるところに注力しているように見えました。

そしてドミネーター選手が動いたところの出鼻をコンパクトに打つ、と。剣道でいうと、出小手、出鼻の相面狙いですね。

これは、「負けにくい」戦い方です。リスクをコントロールしたクレバーな戦い方だと感じました。

もっともこれができるのは平本選手の打撃のスキルが高いからです。圧をかけられなければこの戦い方はできません。高い打撃スキルがあるので、ドミネーター選手にプレッシャーを掛けることができるのだと思います。

実際、仕掛けたところをコンパクトに打ち抜かれるので、ますますドミネーター選手には圧がかかっていたはずです。

待ち剣スタイルになるリスクも

今回の平本選手の勝利は文句なしです。

しかし一方で思うのは、これって一歩間違えると剣道で言うところの待ち剣スタイルになってしまう恐れがあるなあ、とも思いました。

いろいろあるんですが、何周か回って、結局、自分から仕掛けて崩して打てる人が強いです。平本選手が今回のようなカウンターが有効だからといって、ここだけ磨いていると、あるところ以上に強くなれないと思う。これは剣道でも柔道でもいいのですが、武道系を長年やってる方は同意してくれるんじゃないかなあ、となんとなく思ってます。

相手の技の起こりを捉えることができるようになったら、次は自分から間合いに入って相手を崩して打ち込むところが重要だと私自身は思っています。これはリスキーで、反撃される可能性が高いです。

相手の起こりを狙ってる相手に対して、あえて自分から仕掛けて打てるようになれば、これは完全に相手のレベルを超え、地力が違うということになります。

ただ、一つの試合の重要性が極めて高い格闘技の世界では、実戦で練習、というわけにはなかなかいかないですね^^;

でも、相手の起こりを捉えることだけにフォーカスしているのは限界がある。もっとストライキングに自信がある選手、もっとテイクダウンが上手い選手が相手になったときに、今日と同じ展開を作るのは難易度が高くなるはずです。

今日と同じ展開に嵌めるためには、平本選手自信の仕掛け、攻めが必要だと思いました。それがあると、相手が苦しくなって出てくるので、その起こりをカウンターするチャンスが増える。

今のままのスタイルだと、おそらくポイントアウトゲームされそう。平本選手が対処が苦手な攻撃パターンを研究されて、ポイントアウト負け、、、みたいなことが普通に起きそうです。

ただまあ、そんな心配はないのかな。

平本選手が、更にテイクダウンディフェンスに自信を持てば、おそらく自分からの仕掛けをもっとやってくるはずです。それができるようになったら、和製のアデサニヤみたいな強い選手になれそうで非常に楽しみですね。

次戦は誰?朝倉未来戦はあるか?

ドミネーター選手に勝った以上、次戦、フェザー級のトップどころと対戦する可能性は十分ありますね。

堀江選手とか白川選手とやっても面白いけど、ドミネーター選手に勝った以上、もう一段階上のカードが組まれて然るべきなのかな、、、と。

金原選手とか佐々木憂流迦選手とか、斎藤選手とか・・・?ケラモフ??

まあ、あとはSNS上でさんざん絡んでる朝倉未来選手か。

今回、かなり素晴らしい勝ち方をしたし、ドミネータに勝ったらお兄ちゃんがあそんであげようかな発言もあったということもあり、来年2〜3月くらいに朝倉未来戦はあってもおかしくないですねえ。

ちなみに、平本選手が今日の戦い方のままであれば、おそらく判定で朝倉選手が勝っちゃうと思います。朝倉選手は平本選手が強いところでは戦わないし、出鼻狙いを対策してくると思います。そして、なんとなく噛み合わないまま、要所で朝倉選手が当てたりテイクダウンとったりして、そこまで決定的な場面はないもののまあコントロールしたよね、、、みたいな感じになるんじゃないかなあ、と。総合力でまだ朝倉選手のほうが上な感じはします。

しかし今日のドミネーター戦のように、相手の予測を超える成長をしてくればどうなるかわからないですねー。前戦の鈴木選手との試合とはまるで別人の強さを発揮してましたからね。

なんとなくですが、朝倉未来選手とは、あんだけ舌戦してても、いざ試合となると噛み合わない可能性があると思っていて、どっちかといえば金原選手やだいぶ間が空いている斎藤選手あたりとの試合が見たいかな。

それにこれで朝倉未来戦はちともったいない感もあります。お互いもう1試合挟むのが妥当では、というのが私見です。

来年2〜3月くらいに、朝倉未来vs.ケラモフ(あるいは牛久)やって、勝者が来年の夏くらいにクレベルとタイトルマッチ、、、という感じなのかなあと勝手に思ってましたが、平本選手がトップ戦線に入ってきたので、牛久選手、金原選手、斎藤選手にできれば堀江選手あたりと上手いことマッチメイクして盛り上がるといいなあ。

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