849テスタロッサの実機と最近のフェラーリのデザインについて思うこと

849テスタロッサですが、ディーラーにて実車みてきました!最近のフェラーリは発表から実車が見れるタイミングが極めて短くて良いですね。乗れるようになるのはだいぶかかりそうですが。

「テスタロッサ」という特別な名前と、非常にとんがったデザインで話題になっている849テスタロッサ。実車を眼の前にするとどんな感じなのか、とても楽しみにしていました。

実車見る前の印象

さて、まずフェラーリの発表時に私がおもったことをいくつか箇条書きにしましょう。

  • いわゆるサイドフィンと水平ルーバーの80年代テスタロッサではない!
  • F80に似てる!
  • リアの羽が飛び出てるし、リアフェンダー前の黒い縦のラインなど、奇抜。
  • でもディテール見ていくと結構かっこいい
  • 全然違う系統だけど、これは結構ありかも。とはいえ不安。

まあ、こんな感じでした。記事にも書きました。

実車見た感想

さて、案内されると奥のほうに鎮座しております。

む。。。

むむ????

あれ???

すごくまとまっている!!

写真ではいろんなところが破綻してるようにすら感じたのに、実車はなんというか、すごくまとまっています。これは驚いた。

サイドビューもいい。これは写真でもいいとおもってましたが、実車は更に良い。

え。これはいい!

量産車とはとても思えない「スーパーカー」の雰囲気がプンプンしてます。

リアビューも凄まじいですね。デフューザー形状が従来のモデルとかなり違います。

これまで車体中央の大きなトンネルが目に付く感じだったのですが、テスタロッサは底面全部がデフューザーというのか、うまく言えませんが、目立たなくなりましたね。

目立たなくなったというとディスってるように聞こえるかもですが、そんなことはないですリアビューもレーシーでとてもかっこいいです。

いやー、飛び出てます。ものすごい飛び出てますね。

この飛び出したリアウイングは849テスタロッサの大きな特徴ですが、実際目にしても驚かされる形状です。

結構エグいシルエットだし、見たこともないようなデザインですが、やはり細部の処理が見事で、ここまでド派手でいかついのに、エレガントにまとまってると感じました。296スペチアーレよりもエレガントさはあると個人的には感じました。形状はより派手ですけどね。

もう一つの特徴は、このフロント周り。特に下が突き出ているのは、レーシングカーっぽい、とも言えますが、一方で、日本の改造車のような雰囲気とも言えそうw

チリンドリやF80からの黒い帯ですが、写真の印象良くなかったのですが、実車は悪くないと思いました。

意外なことに結構端正に見えるんですよね。より直線的なラインが強調されてきたこともあり、直ぐ側においてあったSF90と比較しても、テスタロッサのほうがシンプルに見えました。

ここまでド派手なクルマで、実際派手なんですが、どこか端正さがあり、これまでのマッシブな造形からすっきりとまとまってきた感じがあり、私は、、、

私はこの849テスタロッサ、めちゃくちゃ気に入ってしまいました。

今年の分はすでに完売だそうです

営業さん曰く、あっという間に今年の枠は完売だそうです。

おそらく他のディーラーでもそうでしょう。新型出たら何でも買う、という人もいるでしょうけども。

いやあ、これ私も買えるなら買いたいですね、正直。ただ、車両価格約6500万弱(クーペ)で、オプションなどなどで乗り出し8000万というレベル感のようですね。いやー、、、やばい価格です。

オーダーに関しては真剣には相談してませんが、なんとなくチリンドリやプロサングエのような限られたオーダー枠という感じでも無さそうですね。来年の枠がでたら普通にオーダー入れられそうな気もします。

最近のデザインについてどう思う?

一言で言うと、「自分が慣れ親しんだ好きな路線とは変わってしまったけど、849テスタロッサは極めてデザイン的に好き」ですね。

もともと、私が一番好きなフェラーリのデザインは288GTOです。Dinoとどっちが好きかは悩むけども。

とりあえずV8からいくと、フィオラヴァンティのコークボトルデザインの流れをくむ308や328、よりモダンに解釈された355あたりの大ファンです。

360モデナからデザイン言語が変わっていくわけですが、430である程度今後の方向性が定まり、458イタリアできちっとまとまったように感じます。その後の488,F8は完全に同じ方向性なわけですが、正直、この路線はF8でやり尽くした感を感じています。488からF8の進化の幅が少ないと感じるのは私だけでしょうか。

そこでV6エンジンになるとはいえ、「ピッコロフェラーリ」の系譜をつぐ296がこの路線のデザインだったらなんだかんだ言って多くの人が失望したんじゃないかな、と個人的にはおもっています。

V12でいうと、デザイン的には突然変異的なテスタロッサは、フェラーリ好きになったきっかけとなったデザインですのでもちろん大好き。なんならいつか買いたい。

そこからFRにかわりまったく違う路線に変更しました。新世代の美しいロングノーズ・ショートデッキになった550マラネロもエレガントで好きなデザインです。そこから徐々にアグレッシブ方向になってはいくものの、基本的には同一コンセプトで599フィオラノ、F12、812SFときたわけですが、V8モデル同様、この路線は812でやり尽くした感があります。

12チリンドリでデザインの方向性をガラッと変えたのは必然だし、絶対必要なことだったと感じています。でないと古臭く感じてきてしまったはずです。

ピニンファリーナではなく、インハウスになってからも、フェラーリは傑作デザインを多く出していると思っています。

特にICONAシリーズのデイトナSP3なんかはモダンフェラーリのベストデザインと感じていて、綺羅星のごとく並ぶ往年の名車に負けない傑作だと感じています。

そしてここに来て、これまでの流れを断ち切るかのごとく登場してきた12チリンドリと849テスタロッサ。

とくに849テスタロッサはV8モデルにおける458イタリアのようなポジション、つまりこの路線におけるデザインの完成形の一つなのでは?と感じています。それくらい実車をみるとうまくまとまっていると感じたのです。

公道を走り始めたら評価変わる気がする

量産車とは思えない「スーパーカー」の雰囲気がぷんぷんする849テスタロッサは、公道走り始めたらとんでもないインパクトを残すクルマだと感じています。

ランボルギーニのいかつさとはちがって、こんなに派手なのにやはりフェラーリらしいエレガントさがあります。

え?なにこれ?とみんなが振り返る、そんなクルマになるのは間違いなく、そのとんでもないパフォーマンスとあいまって注目されるはずで、なんとなく世間の評価もかわるんじゃないかなとおもってます。

うちの奥様の評価も意外に高く、「宇宙船みたいだけど悪くない」と普段、いろいろうるさいのに好印象をもっているようでした。

なんか買ってもそんなに怒られなさそう、、、という雰囲気すらあるのですが、まあ乗り出し8000万は今の自分にはバランス悪いです。買えないわけではないけど、クルマに寄せすぎていろいろバランス悪いよな、無理し過ぎだよな、とおもってしまいます。精進が必要です^^;

296の後継機がどのデザインで来るか・・・?

というわけで、私は849大絶賛組です。

なんですが、296の後継機がこの路線で来てほしいかというと、これは全く話が別でして、ぜひ別のデザインで来てほしいのが本音。

というのもレイアウトも一緒なので、似ちゃうとやだな、、、ということです。

やはりこのデザイン言語、特徴強いので似ちゃうとやだなー、というのが理由です。

チリンドリとテスタロッサは、FRとミッドシップということでシルエットが違いすぎて似てるとは感じないのですが、テスタロッサと296後継はレイアウト近いですからどうしても似ちゃうんじゃないか、、、というのが懸念です。

特にフロントマスクで黒帯入れちゃうと相当似ちゃうのでは、、と懸念しています。

現代フェラーリは、モデルごとに役割を持たせるので、これがフラッグシップでこれはその下位バージョン、という作り方はしていないのですが、そう見えちゃったらやだよね、ということです。

はたして296の後継機がでるのかどうか、というところも良くわかりません。ちょっとモデルが増えてきてるのでどうなんだろうとは思いますが、フェラーリはモデル数増やして、1モデルあたりの製造数は絞っていく、という戦略だとおもうので、296後継もきっと出るでしょう。

296後継機は、もうちょい小さくしてマクラーレンくらいのサイズにしてほしいです。マクラーレン同様、更に軽くして軽快なハンドリングを目指せば、おのずと849テスタロッサとも差別化できていいじゃない、とか思うのですが、果たしてどんなモデルが出てくるんでしょうか。楽しみです。

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