
ようやく296GTSの試乗が叶いました!
実は812と同時に296GTSのオーダーも入れていたのですが、試乗できてなかったのです。
296は現行モデルなのでさすがに試乗させてもらいたいところ、、、だったのですが、諸般の事情でのびのびになっていたのです。
その間に、マクラーレンとかマセラティとかポルシェとか試させていただいて、特にマクラーレンのハンドリングの気持ちよさにしびれたので、はたして296でいいのか?今からでもキャンセルしてマクラーレンにしたほうが良かったんじゃないか?ともやもやしていたのです。
そしてようやく296の試乗が叶ってそのもやもやが吹き飛びました。
カレーとハンバーグとどっちが美味しいか問題
結論から言うと、どっちもすごい良い車で、しかもまあまあ好みが分かれそうな気がしました。
これはとても良いことですよね。両メーカーにプレッシャーがかかり、より良い製品を生み出す原動力になりますからね。
現段階では、296とアルトゥーラの純粋な製品力だけではなく、自動車メーカーとして培ってきた総合力で、そもそも世の中的に296有利なのは間違いないのですが、単体の製品の魅力で競ったら、結構フェラーリとマクラーレンは票が割れるんじゃないかな、と思っています。
フェラーリが単体の製品だけなく有利だというのは、圧倒的なブランド力、強いリセールバリューです。すべては圧倒的なブランドパワーに起因してるのかもしれませんが、やはりマクラーレンはリセールバリューが弱いので買いにくい、、、というのは否めないでしょう。というかその点、フェラーリが強すぎますね。
リセールバリューを一切気にしない方はともかくとして、多くのスーパーカーの購入層はリセールバリューを無視できない人々が大半であるのは間違いなくて(私もそう)、フェラーリのこのあたりのコントロールは大変興味深いし勉強になるというか、感心してしまいます。
話を戻すと、車単体の魅力で考えたときに、個人的な意見ですが、アルトゥーラと296は票が分かれると感じます。両車ともにかなり良い出来だと思いました。
そう、カレーとハンバーグ、どちらがより美味しいかは決着がつくことはない、、、そんな感じです。
なお、ハンバーグカレーにできる人は、、、
ぜひそうしましょう(笑)
で、自分はどっちが好みか

296か?アルトゥーラか?
比較してみるとこんな感じです。
一方で、296がアルトゥーラに勝ってる点はというと、
マクラーレンのほうが勝ってる項目が多いですね。。。
なんですが、私は296GTSのオーダーを継続します。やはり296に軍配をあげる、ということです。これは車単体の魅力で判断しているつもりです。
先ほどカレーとハンバーグに例えましたが、なんだろう、これは好みですよね。
運転すると、より凝縮感があり洗練されて安心して速いマクラーレン。
どこか生々しくて、羊の皮を被った狼感が強いフェラーリ。
という印象なんです。
私はやはりこのフェラーリのこの感じのほうがより惹かれるなあ、と改めて思いました。
296は完成度が高くて、非常に洗練されているのですが、それでも812と共通するある種の怖さがあります。これがフェラーリらしさなのだろうか、、、と想像するのですが、そういう事を断定するには自分は経験不足すぎますね。
ともあれ、全然違う二台だけど、812と296には共通するものが確実にあります。それはマクラーレンのアルトゥーラと750Sが共有しているマクラーレンらしさとは明らかに違うものです。
やっぱりフェラーリはよりスリリングな気がします。ここが好みの分かれるポイントだと感じてます。
正直、今の自分がサーキットで2台を走らせたらマクラーレンのほうが速いラップタイムで走れそうな気がするんですよね。多分、フェラーリより踏めるし曲がれる感じがしちゃいます。
でも「また乗りたい」と思うのはフェラーリです。なんだろう、やっぱ刺激的。
一種の◯◯中毒的な魅力があるのかもしれません。
296のインプレッション

さて、296運転してみて、なんですが、まず発進から。
クラッチミートは非常に滑らかで、出足は軽快です。この辺は5〜6年前の車と比較すると各社DCTのコントロールがひとまわり洗練されたなあという印象。
交差点で、信号が青になって進んですぐにブレーキ、あるいはアクセルを戻して速度調整して曲がる、、、というシチュエーションは街中では多発するとおもいますが、こういうところでまったくギクシャクしないのはとても運転していて楽ですね。
マセラティもマクラーレンもこの辺が滑らかで、812はまだこの辺がこなれてないので、果たして296はどうかなあ、、、と心配していたのですが、まったく問題ないですね。非常にスムース。
オートマモードで運転していくと、やはり次々にギアを上げていき、もちろん速度によりますが、街中だと7速巡航くらい、高速だと8速巡航になるのが多いのかなという感じ。
そしてこれくらいだとエンジン音も静かですし、ロードノイズもほぼ気にならない。
そして乗り心地がとても良い。これはびっくりするくらい良いです。硬めですが、快適でこれなら誰を隣に乗せても気を使わないで済みそうだな、と大変好印象。
もちろんエンジン音は主張するので普通の車ではないですが、わあ、スポーツカーなんだね!と喜ばれるくらいの演出です。ほんとのガチのやつは、興味ない人は辟易としてしまうものだと思いますが、これは大丈夫だと思います。
この点、812とは全然違いますね。812はエンジン音もそうですが、ロードノイズがもっと大きいし、タイヤハウスに巻き上げる砂利の音とかめちゃくちゃするのですが、296はとっても洗練されています。
アルトゥーラもおなじくで、街乗りの快適性については296と甲乙つけがたい印象。互角ですね。
さて、加速感ですが、ある程度上まで回して良いとのことなのでギアを下げて試してみましたが、これはもう、、、速いの一言。慣れない試乗車で、床まで踏みつけるなんてことは当然しないのですが、アルトゥーラも296も速いよ、、、当たり前ですが。
296は少なくとも812に比べると全然踏める感じです。慣れれば多分全開にできる、、、気がします。
ツインターボということですが、私程度の運転の仕方では、特にクセは感じず、NAのように綺麗に回る印象です。
そしてこのV6の音がいい。。。乾いた澄んだ音で、低音のこもりは殆ど感じません。
快音という一言につきますね。やはりフェラーリの魅力はエンジンが大きいなあ。
812と比べて横幅は1.2cmしか変わらないのですが、随分コンパクトに感じます。初めて運転しても車幅感覚はすぐに掴めましたし、あまり不安なく運転できました(812はマジで怖かった。運転してあんなに緊張したのは免許取得後、はじめて運転したとき以来)。
さて、ハンドリングですが、コース的にそれをしっかり体感できるシュチュエーションは少なかったのですが、数少ない機会で判断すると、やはり296は812と同じ系統、、、というか共通するフィーリングあります。
マクラーレンはほんとにハンドル修正がないと言うか、ぴしっ!ぴたっ!と決まる感じでそれがとても気持ち良い。
296はもちろん決まるんですが、なんだろう。。。マクラーレンほどのハマり感はないですね。フロントの接地感でしょうか。マクラーレンの張り付くような感覚は296にはないです。ただ、296が怖いかというと特に怖さはないです。そして812と共通する感じがあるんですよね。これまだうまく言語化できないのですが。。。
296の心配点
296のあまりの乗り心地の良さ、扱いやすさに驚きました。これは完成度めちゃくちゃ高い車だと思いました。
そんな296の心配点。それは、、、
乗りやすすぎて、普通に使いすぎて距離が伸びちゃいそう心配、です。
フェラーリであることを忘れさせる乗り心地と扱いやすさなんですよね、この車。ほんとびっくりです。まじめに通勤に使えそうな気がしました。
いや実際は車高も低いし、気も使うし、駐車場所も限られるでしょう。でも、なんか運転してるとそういうの忘れそうになるんですよね
これが納車されたら、すごい乗っちゃいそう、、、それが今私が感じてる296の心配点ですw

新世代フェラーリの高い洗練度。ほんとに素晴らしいですが、やはりそこらへんが812とは違うなと思うわけです。
812も洗練されていて街乗りできます。できますが、できるだけであって、積極的にそうしたいかというとそうでもないです。
812はやっぱり、、、やっぱり特別感が良くも悪くもあります。「フェラーリ様」感がびんびんにあるんですよね。
296ももちろんそういう非日常感はもちろんあります。なんですが、とにかく運転しやすいのでそういうの忘れそうになるんですよね。ドーディチ・チリンドリはどうなんだろう。すごい興味あります。296同様、ある意味で「気楽に」乗れるようになってるんでしょうか。
これほんと複雑な気持ちで、気楽に乗れる296が超絶素晴らしいと思う一方で、812の非日常感こそフェラーリなんじゃないか、という気持ちもあります。
そういう意味ではクラシックフェラーリがどんな感じなのか興味あるなあ。。。365GTB/4 BBとかテスタロッサ、599あたりはめちゃくちゃ好きなんですよね。550マラネロも好きだけど599のほうが好き。
そして599はかつてオーダーしたけど2年待っても来ず、走行してるうちにリーマンショックがきて、それどころじゃないとキャンセルした苦い思い出があるので、将来的に一回は乗ってみたい気もしてます。
話それました。
とにかく296の心配点は、どんどん乗って距離が伸びてリセール悪くしちゃうんだろうな、という点ですね(笑)
実はアトリエでコンフィギュレーションも終えました
296GTSについては、担当さんとコンフィギュレーションしたあとに、マラネロとオンラインで繋いでのアトリエセッションを提案いただいて、それもすでにやってきました。
王道、、、ではありますが、いろんな細部がなかなか見かけない仕様になったんじゃないかとおもいます。
それについては別記事で書くとして、とにかく今回試乗させていただいたことで296の納車がホント楽しみになりました。

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